
#21
地方分散型へ
「東京一極集中、何とかなりませんか」と思ったことは何度もありましたが、政治家にお願いしたのは、東日本大震災の後が初めてです。そして今回のコロナ禍では、より積極的に大都市集中から地方分散型社会への移行が必要ではないかと考えています。
このことを専門的に提言されているのは、京都大学の広井良典教授であり、1年ほど前のことです。
2050年の日本社会が持続可能であるためにと、AIを活用して2万通りのシミュレーションを行ったが、東京一極集中に象徴される「都市集中型」よりも「地方分散型」システムのほうが、人口・地域の持続可能性や格差、健康、幸福といった点に優れているという内容です。しかも都市集中型か地方分散型かに関する後戻りできない分岐が2025年から2027年頃に起こるという結果だった、とのことです。
そしてその時代には、農業、医療・健康、環境、生活・福祉といった「生命」に関わる領域が、経済構造としても中心的な位置を占め、大きく発展していく、と言います。
コロナ後の世界への展望が示されています