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究極のおいしさは
2月23日に放映されたNHKの「食の起源」という番組で、おいしさを感じる最新の研究が紹介されました。
私たち人間には、味覚でも嗅覚でも説明のつかない「特殊能力」が備わっていると言います。
自分で感じるおいしさよりも他者から与えられるおいしさの情報を優先させる仕組みが私たちの脳に備わっている。人類は自分の食の好みにとらわれず、仲間と分かち合うものをおいしいと感じ、そのおかげでみんなと一緒に新しい食べ物を見つけ、分かち合い、か弱い存在が厳しい生存競争を生き抜いたというのです。
「おいしさの感じ方とは、単に味の記憶や匂いの記憶だけで決まるものではなく、その食べ物を誰と一緒に食べたか、どういう気持ちになったかという共感の記憶」である。「人によっておいしいと感じるものが違うのは、何を誰と食べ、どういう気分を共有してきたかという経験が、人によって大きく違うから」と東北大学大学院坂井信之教授は語ります。
楽しい食の記憶を育みましょう